Japanese
English
寄書
大脳皮質に於けるdendritic potentialのspike様電位とslow potential
On the spike-like potential and the slow potential induced by direct cortical stimulation
岩瀬 善彦
1
,
溝淵 孝雄
1
,
池田 卓司
1
Yoshihiko Iwase
1
,
Takao Mizobuchi
1
,
Takuzi Ikeda
1
1京都府立医科大学生理学教室
1Kyoto Prefectural University of Medicine
pp.105-107
発行日 1960年4月15日
Published Date 1960/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906127
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
大脳皮質のいわゆるdendritic potential(DP)はdendrite膜の電気現象1),或はシナップス電位2)とも云われ未だ定説が無い。これは複雑な皮質構造に対応する電位のためであることは云うまでもない。大脳皮質を直接刺激して得られるresponseの基本的波形としてはnitial positivity,持続10-20msの特有な陰性電位(DP),late negativity,late positivity,及びChangのⅡ componentである。我々3)はDP特有の陰性電位のみを対象にして極大刺激によつて継時刺激を行つたが2mm以内の誘導距離に於てはDPの加重現象は原則として認められない。更にrecovery processからDPの絶対不応期は2.5〜3.0msであり,又伝導実験などから膜(恐らくdendrite)の活動電位と伝える。尚極大以下の刺激実験に於てはGrundfestの不完全加重,Bishopの完全加重が認められ,実験条件特に刺激条件がDPの性質を全く変える様な知見を得た。そこで今回は刺激強度以外に誘導距離について実験を試みた。その結果DPは不応期をもつspike様電位(Spike)と加重可能なslow pot(SP)の二つのcomponentsより成ると考えざるを得ない。
Copyright © 1960, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.