報告
負コロイドイオンによるHirst現象阻止の作用機序—インフルエンザヴィールスの赤血球凝集現象(Hirst現象)に及ぼす正負コロイドイオンの影響並にその本態に關する研究—第5報
宮本 晴夫
1
,
赤眞 淸人
1
,
森田 悦子
1
,
片山 勉
1
1前橋醫科大學微生物學教室
pp.39-42
発行日 1951年8月15日
Published Date 1951/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905603
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1.まえがき
さきに著者等は,負コロイドイオンとしてのポリヴィニールアルコール硫酸カリ(P. V. S-K),及びセルローゼ硫酸カリ(C. S. -K)が,インフルエンザヴイールスB型Lee株による鶏血球凝集を阻止する事實を發見して報告したが1),未だ文献に見られないこの新な現象の作用機轉を追求することは,またHirst現象の本態の研究にも深い關聯性を有するものと考えられるので,その本態について定説なき今日,何か寄與するところなきやとも思い,更に各方面より検討を加えてみた。こゝに得た2〜3の知見についてその成績の大要をのべる。
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