Japanese
English
特集 形態形成の統合的理解
Ⅲ.再構成系による理解
呼吸器の複雑性の理解と再構成—器官形成とオルガノイド
Understanding complexity of respiratory system to reconstruct the lung/trachea in vitro:organogenesis and organoid
森本 充
1
Morimoto Mitsuru
1
1理化学研究所生命機能科学研究センター呼吸器形成研究チーム
キーワード:
器官形成
,
気管
,
気管支
,
肺胞
,
オルガノイド
,
ES細胞
Keyword:
器官形成
,
気管
,
気管支
,
肺胞
,
オルガノイド
,
ES細胞
pp.337-342
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201532
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呼吸器は気管から肺胞まで階層的な構造を持ち,枝分かれをつくることで胸腔の限られた空間を効率的に利用して肺胞の表面積を最大化し,高効率にガス交換するための機能を獲得している。呼吸器の三次元構造は複雑で理解することも難解だが,驚くことに,その構造の広い領域が異なる個体間で保存されている。すなわち,呼吸器の組織構造は遺伝情報のなかにプログラムされている。本稿では,まず気管/気管支上皮,肺胞上皮,気管間充織の発生を解読することで呼吸器の形態形成プログラムを理解し,次に多能性幹細胞からの分化誘導による呼吸器オルガノイド創出への挑戦によって導かれる再構成論的理解の最新の知見を紹介する。
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