Japanese
English
特集 味覚のメカニズムに迫る
味覚研究モデルとしてのショウジョウバエ
Drosophila:an excellent model for taste research
廣井 誠
1
,
谷村 禎一
1
Makoto Hiroi
1
,
Teiichi Tanimura
1
1九州大学大学院理学研究院生物科学
pp.124-129
発行日 2005年4月15日
Published Date 2005/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100375
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昆虫は様々な生得的な行動様式を示し,古くから行動・生理学の研究材料として用いられてきた。遺伝学的手法が利用できるショウジョウバエでは,1970年代から様々な行動突然変異体が分離され,神経系の遺伝学的解析が行われている。近年では,分子遺伝学的手法が開発され,味覚分野でも,受容体遺伝子の発現1-3)や味質ごとの味受容細胞の中枢への投射様式4,5)を調べるなど,味物質の受容から中枢神経,行動におよぶ味覚受容機構を遺伝子レベルから解析できるようになった。本稿では,ショウジョウバエの一次感覚神経細胞における味覚受容機構を,その生理学的特性および分子生物学的解析を交えて紹介する。
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