構造式で語る医学│薬物の交差反応や意外な副作用を学ぼう!・12
PDE阻害薬は様々
上田 剛士
1
1洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
pp.1447-1451
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350121447
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PDEはプリン塩基を含有するcAMPやcGMPを分解
アデノシン三リン酸(ATP)は、アデニル酸シクラーゼの作用によってサイクリックAMP(cAMP)となります。cAMPはアデニンという核酸塩基を含む環状ヌクレオチドです(図1)。アデニンの代わりに同じくプリン塩基であるグアニンを含む類似構造はcGMPと呼ばれます。
cAMPやcGMPはホスホジエステラーゼ(PDE)によって加水分解され、非環状のヌクレオチドに変換されます。これらの環状ヌクレオチドは、細胞内で重要なセカンドメッセンジャーとして機能するため、PDEを阻害すると、さまざまな生理的効果が現れます。

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