書評
「たまきはる」
齋藤 陽道
pp.210-211
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200057
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「たまきはる」とは、「魂極まる」─“命”にかかわる枕詞だ。
本書は、自らの三角関係を赤裸々に写し取った前作『たまもの』から12年の歳月を経て生まれた、神藏美子氏の究極の「私小説/私写真」である。
父の死、長い欝のトンネル、夫・末井昭とのぎくしゃくした生活、そして寺山修司、障害者プロレスのがっちゃん、銀杏BOYZ、などさまざまな人たちとの出会いと別れ。これらの出来事が、聖書と交錯しながら息詰まる展開を見せる。
この話題の写真集を、本誌表紙撮影でもお馴染みの齋藤陽道さんに読んでいただいた。
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