連載 在宅で必要なクスリの知識と服薬のコツ・1【新連載】
薬の役割と服用上の課題
藤澤 節子
1
1ひまわり薬局
pp.316-318
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901479
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連載をはじめるにあたって
薬剤師の私が調剤室を飛び出して,在宅患者の医療チームの一員として,在宅の患者さんの枕元に赴き,服薬指導を始めてから,早7年がたちました。寝たきりに近かった,パーキンソン病の患者さんがきちんと薬を服用することによってADLがあがり,2泊3日の旅行に出かけられまで回復したケースなど,多くの経験を通して,在宅において薬が医師の指示通りきちんと服用されていない現実と,きちんと服用することの重要性を肌で感じております。その間に,はじまった介護保険制度は,3年目の春を迎えました。私自身,現在は介護支援専門員,認定審査委員,訪問調査委員としても介護保険にかかわっております。介護保険開始前後の嵐のような騒がしさと,忙しさも落ち着きをみせ,それぞれの職種でスキルアップのための見直しが始まっています。超高齢化が始まっている日本においては,今後介護保険をよりよい制度にしていくことが,高齢者がより快適な老後の生活を迎えるためのカギとなっていくのだろうと考えます。
介護保険開始後,認定審査での服薬に関するチェック項目,介護支援専門員の事例検討会など,どの場面においても服薬管理の必要性が論議されるようになりました。介護保険を利用している多くの高齢者は何らかの疾患をもち,多くの薬を医師から処方されています。
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