ほっとらいん ふろむ ほんごう
在宅医療の推進のために訪問看護の充実を―「第5回在宅医療推進フォーラム」開催
pp.74
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101523
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11月23日(月・祝)に東京ステーションコンファレンス(東京都千代田区)で「第5回在宅医療推進フォーラム」が開催された。
はじめに「全国在宅療養支援診療所連絡会活動報告会」が太田秀樹氏(同連絡会事務局)により行なわれ,設立の経緯や,各地で孤軍奮闘していた診療所の横のつながりを築くという目的が説明された。続いて,「在宅療養支援診療所を結ぶネットワーク活動―全国からの報告」として岐阜,高知,東京,栃木から地域ごとの取り組みが発表された。小笠原文雄氏(小笠原内科)が97.8%というがんの在宅看取り率を挙げつつ,独居でもシステムが整っていれば在宅で看取りが可能であるということを発表する一方,壷井康一氏(ネクストホームクリニック)は過疎と高齢化,さらに療養病床の多さなど地域の特性から在宅看取りがまだ少ないという現状を報告。英裕雄氏(新宿ヒロクリニック)は11月21日に東京都在宅療養支援診療所連絡会が設立されたことを発表し,前原操氏(前原医院)が政権交代を経て崩壊状態にある医師会に,在宅療養支援診療所の医師が参加して変えていくべきと語った。その後のパネルディスカッション「在宅療養支援診療所への期待と課題」では,地域性はあるものの,医師会や行政がハードルとなっている状態,病院関係者の意識の問題,訪問看護充実の重要性が指摘され,「医師会,看護協会,歯科医師会,薬剤師会などの職能団体に強力に働きかけてほしい」と連絡会への期待が語られた。
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