連載 私が休日に出会った本・6
インターネットにはまる人々
加納 佳代子
1
1八千代病院看護部
pp.479
発行日 2001年6月10日
Published Date 2001/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901442
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去年の暮れに,私はホームページ「ナースサポートKK(きらくにきままにナースのサポート)」という個人サイトを開設し,ちょっとのめりこんだ。なにしろ,私はずぼらなくせに凝り性。ホームページに週2回は精神病院での日々をつづった「あっけらかん病院看護日誌」を書き,「ケアリングスクール」という掲示板を毎日管理する。これは私の楽しみである。ところが,夜になって夫が帰宅した時に,インターネットの世界にワープしていると,夫が話しかけても私は上の空らしい。以前,自他ともに認める仕事中毒であった私は,現在の病院に転職してからは,仕事は家に持ちこまないと決めた。ホームページの管理は楽しみでやっているつもりなのだが,内容が内容だけに,仕事がらみであることは確かで,仕事を家庭に持ちこんでいるともいえる。結局,夫にとっては「いいかげんにしろ,あと5分でやめろ」といいたくなる代物だ(だから私は,彼が寝てからひっそりとパソコンに向かう)。
4か月も過ぎた頃,「これ,必読書ですよ」と,『「ケータイ・ネット人間」の精神分析』(飛鳥新社刊)という本を私に紹介したのは,私の勤務する病院のホームページ「メンタルヘルスネット」を管理している医師である。
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