焦点 安全な医療体制の構築に向けて
医療法人医真会のオーディット機構の実践と目的
森 功
1
1医療法人医真会
pp.952-958
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901352
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オーディット機構立ち上げまでの背景と経緯
1988(昭和63)年11月に医真会八尾総合病院を開院以来,全病院的に医療事故(未遂/既遂)が発生していることは中間管理職も含めて承知していた。医師の診断・治療に関する事故・過誤も深刻なケースが明らかになったこともある(カットダウン後に正中神経を誤って結紮,同一患者に反復して誤投薬など)。
日常的には「家族の指摘で,ベッドが水浸しになっているのがわかったのですが,実は点滴のラインが外れていました」「さっきここに置いたCさんの注射どうしたの? えっ,今AさんがB患者さんに持っていったの!?」「Aさんがベッドから転落してましたよ。足の付け根が痛くて動けないんだって」などという報告がみられた。
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