特集 管理実践に役立つ研究
研究事例 再就職看護婦の支援に関する分析―離職看護婦の活用への可能性について
笠原 万吏江
1
1川崎看護専門学校
pp.804-810
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900572
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はじめに
日本は高齢社会を迎えており,厚生省はその対応としてゴールドプランを打ち出し,2000(平成12)年には115万9000人の需要看護職員を見込んでいる.このうち,新規就業者6万3800人,再就業者2万7000人となっている.野寺1)は,将来の若年労働力の確保の困難を予想し,潜在看護職員の再就業の促進が重要であると報告している.これらを受けて,1992(平成4)年には「看護婦等人材確保法」が成立し,看護婦等の確保を促進するために質の向上,就業の促進,処遇の改善が図られてきている.
近年では,景気の停滞を反映して完全失業率が上昇し,一度は職場を離れた看護婦がこれらの動向に影響されて再就職を始めている.ゴールドプランの推進,在宅医療の進展に基づき,看護職員の需要は増加傾向にある1).特に再就業者の需要は高く,いかに円滑に職場復帰を図るかが重要な課題だと思われる.
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