焦点 在宅ケアに関する研究と課題
看護場面での身体現象に関する米国の研究法
輪湖 史子
1
1東京都神経科学総合研究所社会学研究部門
pp.17-24
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900378
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はじめに
在宅ケアにおける身体的ケアに関する海外文献を紹介することが本稿の課題であるが,身体的問題に対するケアということでは,身体的なアプローチだけではなく,社会心理的あるいは精神的アプローチが必要とされる場合もあり,また,身体状態の調整援助や身体状態への働きかけという意味での身体的ケアは,身体的問題を持つ人々だけではなく,精神面での問題や症状を持つ人々にとっても不可欠である。
このように,「身体的ケア」にもとらえ方がいくつかあるように思われるが,ここでは米国の文献に基づき,看護研究において身体の現象を把握する際,どのような指標や手法が用いられているのかという点に焦点を当ててみることにする。なお,取り上げた文献は必ずしも看護の場として在宅を背景に取り上げたものではないが,そこで用いられている研究手法は,さまざまな看護の場(在宅も含む)で応用可能と思われるものである。
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