英語論文へのアプローチ
論文語の分解と組立[1]
内海 滉
1
1千葉大学・看護学部附属看護実践研究指導センター
pp.291-296
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900085
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近のテレビ番組で「とか弁」を使う学生が増えていることが指摘されていた。例えば「……トカ,……トカ(言ッチャッテ)」など,断定を避けるひとつの表現法である。「ナーンチャッテ」と同様,テレ隠しの技法として流行している。当世,真面目にもの申す人は煙たがられ,仲間はずれにされるので,何を言うにも相手の顔付を窺うようになった。相手が無教養の時には,自分も無学なふりをせねばならない,イヤな世の中である。
「とか弁」のもうひとつの効能は,貧弱なボキャブラリーをごまかすためにもなっている。「……ト言ウカ,……ト言ウカ」「ソウイウ意味デ言ッタンジャナイ」「全然ワカッテナイ」等々,要するに的確な語彙を所有していないのである。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.