特集 看護研究における報告ガイドライン2
看護研究で念頭に置いておきたい報告ガイドライン30
MOOSE [Meta-analyses of observational studies in epidemiology: a proposal for reporting]—観察研究におけるメタ分析のためのMOOSEチェックリスト
古閑 祐美
1
,
山路 野百合
1
,
大田 えりか
1
1聖路加国際大学大学院看護学研究科国際看護学
pp.96-97
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201726
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
概要
公衆衛生や臨床において,科学的根拠に基づいた意思決定,ヘルスケアの提供が求められており,複数の研究結果を統合し,より高い見地から科学的根拠を導き出す必要がある。昨今,数量的な研究結果の統合にはメタ解析が利用されており,その重要性は増している。
観察研究は,調査対象者が少ない特殊な疾患や,倫理的な問題などによりランダム化比較試験(RCT)などの介入研究ができない場合に重要な情報を提供することができる。そのような分野では,観察研究の結果を統合することにより,現時点での研究結果を統合し,科学的根拠を導き出すことができる。観察研究の系統的レビューを実施する際には,効果を検証するためにコントロール群を設定した研究デザイン(ケース・コントロール研究など)を対象にする。また,観察研究の場合は,介入研究の研究疑問がPICO(IはIntervention)の形式の場合もあるが,PECO(EはExposure:曝露)となる場合がある。メタ解析は,オッズ比が用いられることが多い。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.