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カリキュラム以外のことを教えるのも大切ですね
柴田 宏子
1
1中部労災看護専門学校
pp.473
発行日 1982年8月25日
Published Date 1982/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907703
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柴田先生が教務長を務める中部労災看護専門学校は3年間の全寮制.従って学生の指導は学内にとどまらず,生活全般にわたる幅広いものになっている.この中での先生の教育方針は‘学生たちに知性・理性・愛情の3つのバランスがよくとれ,しかもそれを自分でコントロールできるような看護婦に育てること’である.しかし物質文明,核家族という社会条件の中での学生たちの生活は,勉強をはじめ自分のことが第1で,家事にかかわったり,ほかの人のめんどうをみるという経験をもたずに育ってきている者が多い.そこで‘看護婦に必要な根本的な資質である,いたわりやめんどうをみるということの大切さを知ってもらう’ために,カリキュラムで教える以外の‘日常生活を豊かにする知恵’についても,全寮制という利点を生かし,実生活を通してきめ細かな指導をすることに力を注いでいる.
先生はまた看護教育を行う上でいちばん重要な専任教員について‘専門職にふさわしい知識や理論を持っていなければなりません.疾患についての講義など,医師に依存している部分も専任教員ができるようにならなければ.そのためには自分の専門分野を確立することと,学問のベースになっている基礎的な知識・教養も身につけなければ’と語ってくれた.
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