看護教育新カリキュラムを追って・5 いよいよ新カリへ
看護職員の養成に関するカリキュラム等改善検討会中間報告書全文
本文
pp.348-353
発行日 1996年5月25日
Published Date 1996/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901368
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はじめに
平成6年12月にとりまとめられた「少子・高齢社会看護問題検討会」報告書においては、我が国の看護をめぐる状況の変化として次のような点があげられている。(1)高齢化と長期慢性疾患患者の増加に伴って、在宅医療のニーズに対応した訪問看護サービスの拡充や人々のセルフケア能力を高める教育的な働きかけの必要性が高まってきたこと、(2)医療の高度化・専門化の進展に伴って、看護には従来にもまして緻密な観察、的確な判断と技術が求められ、また患者の精神的な緊張や不安の緩和、患者や家族が自分の意思を表現することの支援の必要性が高まってきていること、(3)18歳人口の急激な減少と高学歴志向のなかで、看護の分野に優秀な入材を確保するためには、養成施設を魅力あるものとする必要があること等である。これらの変化に対応していくためには、看護職員の資質の向上を図ることが重要であり、そのための具体的方策の一つとして、看護基礎教育の充実が必要であると指摘されている。
さらに、平成3年12月に策定された「看護職員需給見通し」については、平成6年末の就業者数が約96万2000人となり、供給は順調に推移してきており、看護職員確保の今後の課題としては、量的な確保のみならず質的な向上にも十分配慮していく必要がある。
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