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書評 ─『科研費 採択される3要素アイデア・業績・見栄え』─自分の研究が看護の発展につながる希望がもてる,若手研究者,必読の一冊
山川 みやえ
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1大阪大学大学院医学系研究科統合保健看護科学分野
pp.217
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200707
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この手のhow to本はほとんど読んだことがない。どちらかというと遠慮したいくらいであった。しかし,この本は目次を見ているだけでワクワクするのである。著者の郡先生の研究に対する姿勢,日本の医療系の研究者に対する期待感であふれているように感じた。大学院生や若手研究者には少々値が張るかもしれないが,この本はhow to本ではなく,研究をするうえで最も大切な,「この研究をする意味」を追究するものであり,研究者にとっても心の拠り所となる指南書である。
この本は4章に分かれている。第1章は「研究の楽しさ,美しさ」,第2章は「科研費の制度を知る」,第3章は「申請書の書き方」,そして第4章は「見栄えよくするポイント」である。この本最大の魅力は,疑う余地もなく第1章である。
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