第2特集 看護学生論文─入選エッセイ・論文の発表
論文部門
【優秀賞】意識障害のある患者の家族に対する信頼関係構築を目指した関わり
松本 未央
1
1松山看護専門学校医療専門課程第1看護学科3年
pp.683-686
発行日 2012年8月25日
Published Date 2012/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102161
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はじめに
「意識障害を伴う患者を持つ家族は,患者から訴えることができないがゆえに,医療者から十分なケアを受けていないのではないかという不安が強く,さらに回復が困難な場合には,医療者から患者が見捨てられるのではないかという不安を抱きがちである」1)と鈴木らは述べている。
今回受け持った患者の家族は,意識障害のある患者を一人にすることに抵抗があり,患者の受ける治療・看護に対して不安が強く,一日の大半を患者に付き添って過ごしていた。そこで,時間をかけて家族と関わり,日々のケアを家族の思いに配慮して実施していった。結果,実習最終日に「信頼して任せることができた」という家族のことばが聞かれた。この事例を振り返り,家族との信頼関係を構築するための関わりについて考察する。
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