特集 思い込みと偏見―教育的に「見方」を変えるには
扉
pp.889
発行日 2009年10月25日
Published Date 2009/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101314
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“思い込み”や“偏見”は,多かれ少なかれ誰にでもあります。もし「そんなものはない」と言い切る人がいれば,それは単に自覚がないだけでしょう。
看護は人と接する仕事です。人と接する時には,誰しもまずは自分の認識内で相手をとらえます。けれども,その自分の認識に“思い込み”があるかどうかは,知識や情報を集めて分析することによってしかわかりません。人生経験の短い学生のなかには,それを自力で行うことが困難な人もいるでしょう。そこで教員の出番なわけですが,もしその教員自身が“思い込み”や“偏見”に無自覚だったりすれば,学生を導くことなどできません。そのような態度は“思い込み”を“偏見”へと変え,取り返しのつかないことになってしまう可能性もあります。
今回の特集は,患者さんに抱きがちな“思い込み”や“偏見”について考えていただくきっかけとして組まれたものです。“思い込み”が“偏見”に変わる前に,まずは先生方から自分を見つめ直してみてください。
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