連載 SPOTLIGHTS・3
女性医療人を“輝かせる”プロジェクトの推進役―樗木晶子さん
本誌編集室
pp.647-649
発行日 2008年8月25日
Published Date 2008/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100969
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優秀な女性医師を「もちぐされ」にしないために
─九州大学病院では,昨年「女性医療人きらめきプロジェクト」を始められましたが,まず,始められるまでの経緯について教えてください。
樗木 昨年4月に文科省の「地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム」に本学から応募したものが選定されて,秋から実際に活動を始めました。
このプロジェクトがスタートするきっかけは2つあります。今,医療に携わる人たちは重労働,長時間労働を強いられているのが現状で,特に女性医師が現役でバリバリ働くのは非常に難しい状況にあるわけです。特に子供をもつと常勤として働くのは非常に厳しい。そこで,国立大学病院で初めての女性病院長になった前院長の水田祥代先生が,能力のある女性医師をもっと現場で活用していかなければいけないという思いを強くもったことが1つ。そして,世の中でも医師不足が叫ばれ始め,厚労省,文科省などにも,女性医師を活用しないと医療が崩壊するという危機感がつのっているということが1つ。この2つが相まって始められたと思います。
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