特集 卒業生のフォローをどうしていますか?
看護系大卒者の動向と今後の課題―開学10年を迎えた愛媛大学医学部看護学科の卒後状況調査から
井上 仁美
1
,
河野 保子
1
,
薬師神 裕子
1
,
絹谷 政江
1
,
伊賀上 睦見
1
,
重松 裕二
1
,
野本 ひさ
1
,
赤松 公子
1
,
山内 栄子
1
,
佐佐木 智絵
1
,
中島 紀子
1
1愛媛大学医学部看護学科
pp.535-540
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100079
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はじめに
愛媛大学医学部看護学科(以下,本学)は,四国で初めての国立(現:国立大学法人)4年制看護系大学として,平成6年4月に開学した。平成10年には医学系研究科(修士課程)看護学専攻を開設し,平成16年6月に開学10年目の節目として開学記念式典を開催した。平成17年3月に8期生が卒業しており,現在まで約546名の学生を送り出している。
本学の教育理念は,医学科,看護学科ともに「患者から学び,患者に還元する教育,研究,医療」であり,その理念のもと,「豊かな素養と人を思いやる情操を育み,人びとの健康な生活の維持と質的向上を助け,病める人びとの生への努力を全人的に支援する看護・保健の専門職を育成すること」を目的に看護教育を展開してきた。
本学では,1期生卒業後から毎年,12月頃に卒業生全員を対象にした「卒後状況調査」を実施してきた。この調査は本学の教育効果を評価することであり,また,本学の卒業生が,看護職としてのキャリアアップをどのように果たしているのか,大きく変化している保健・医療・福祉をめぐる状況のなかで自律した看護を実践できているのか,仕事の遂行上,どのような問題を抱えているのかなどを明らかにすることを目的としている。
今回,愛媛大学医学部看護学科10年目経過の節目として,以下にまとめたので報告する。
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