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医学書院看護出版戦後20年記念「ナースの手記」募集
pp.49
発行日 1965年8月10日
Published Date 1965/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203447
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昭和40年は戦後20年にあたります。敗戦の年から今同まで,わが国のあゆみはその急速な復興繁栄を諸外国にもたたえられるものとなりました。そのなかにあった私たちは,あのいまわしい戦争の記憶を,年を追って忘れさってきています。
そしていま,戦時体験のまったくない世代が成人しました。看護分野にものびのびと考え澄んだ目でみつめる若いナースが,現在,看護の課題をになってがんばっています。看護の道はもとより,尊い生命をまもりよみがえらせることを使命とします。人の死をいやおうなく目的とする戦争とは,完全な対極点にあります。再び悪夢をくりかえさせぬためにも,戦時体験を持つ先輩ナースは,その貴重な経験をとおして,平和をまもることが看護者としていかほどに大切事であるか,あくことなく語りかけなければならないのではないかと思うのです。
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