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私の保健婦業務
飯島 章子
1
1大阪府豊中保健所
pp.62-64
発行日 1961年3月10日
Published Date 1961/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662202296
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保健所保健婦としてスタートしてやつと9カ月,「学生時代はなんて図々しく大きなことを考えていたのだろう」と,ふと反省らしい気持ちと共に,いいしれぬあせりを感じます.進路選択のとき,保健所,国保,事業所,学校などの中で,私は公衆衛生の第一線機関である保健所を選びました.各講師や先生達の指導によつて,否応なしにかきたてられた公衆衛生への情熱を,ここで悔なく広く発散させたかつたと言つて良いでしよう.
そして頭の中には理想的知識が一ぱい詰られ,何物も恐れない気持ちで現場に飛びこみました.そして誰もが叫んでいる次のことを目標に歩き出したのですが—
(1)行政機関を選んだ以上,縦のラインは少々覚悟しなくてはいけないだろうが,しかし横のラインを強力に伸ばそう.
(2)地区管理の徹底.
(3)地区診断の実行.
(4)ケース処理は「保健婦の手記」でみかけるような保健婦の一人舞台にならないように関係機関の連絡を密にし,組織チームワークの中で合理的に解決して行こう.
(5)養護教諭,事業所保健婦,国保保健婦など,同士とは特に密に連絡し,それぞれの立場の仕事をしつかり見つめ,お互いに良き理解者となるように努力しよう.
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