編集者から読者へ
人生の第2の門出に
長谷川 泉
1
1編集部
pp.10
発行日 1958年3月10日
Published Date 1958/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201586
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この世に生れ出たことが,人生の第1の門出であるとするならば,自分の職業が確立して,その職業をしっかりと身につけて社会に乗り出してゆこうとする時が人生の第2の門出だと言つてもよいでしよう.そしておそらくは,そのような職業を完全にマスターして,社会人としての生活の基礎も得て,よいえにしを得て結婚生活に入ることができたら,それはおそらくは人生の第3の門出であると言つてもよいことでしよう.
人生の第1の門出と,第2の門出は誰にでもあることです.第3の門出には,必ずしも恵まれない人がいるかもしれません.しかし,それはそれでよろしい.充実した人生を送つて悔いることがなければ,人生の第3の門出は,必ずしも必須のものだとはいわなくてよいと思います.しかし,この頃はナースにも結婚の問題を真剣にとりあげて考えようとする空気が出て来ました.保健婦にとつては人生の第3の門出は,その人の人生コースの道標として,予定の中に刻み込んでおいてよいような時代になつたといえるかと思います.
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