講座
子供の健康度のみわけ方
内藤 寿七郞
1
1日赤小児科部
pp.17-20
発行日 1953年1月10日
Published Date 1953/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200431
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健康とは
これは解つている樣でなかなかむづかしいことである.乳幼児が各々其の月令,年令に応じた精神的,身体的な発育をしていることがあると一応の定義は下して見ても,それなら知慧も,体重,身長も標準だが,体をよく見ると胸廓にハリソン氏溝があつたり,二重関節があつたりするのをよく見るがこれは軽度の佝僂病的所見の保存者であり気管支炎,肺炎の有力候補児である点より見て決して健康児とは云えない.或は又離乳期等の乳児で体重だけは兎に角標準にあつても,皮膚が蒼白で弾力性の減退した樣なものも少くない乳幼児の真の健康とはそも何ぞやと云うことになる.これを語るのは仲々難事であるが,今出来る限り真の健康児と云うものの判定に役立つことを述べて見度い,これには視診が大切である.
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