連載 医のなかの想い—ドクター“のぞみ”の院内日誌・20
私の川柳ノートから
小笠原 望
1
1高松赤十字病院第1内科
pp.822-823
発行日 1988年8月1日
Published Date 1988/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923161
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エンドレス外来はいらつかず
「のぞみ先生の外来は悩みごと相談所」と小倉さん(内科外来係長)は言う.1人の患者さんで30分以上も外来が止まってしまうこともあるし,あまり長いと,隣の竹林先生(消化器科部長)が「よくやるなあ」という顔でのぞきに来たりする.
私自身の心が弱く,ほとんど心身症の感じだから,ついつい患者さんのいろんな訴えに「わかる,わかる」と思ってしまうのだ.思春期の揺れる心はかつての私だし,お年寄りの抑うつ気分は,これからの私のような気がしてくる.心身症の患者さんとの話は,私自身の心の勉強であり,いろんな人生を見せてもらっている貴重な時間だと思っている.
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