SCOPE
どんな時でも親が安心して動ける保育を—埼玉県北本市・医療法人群羊会診療所の24時間保育
上原 麗子
1
,
本誌編集室
1群羊会南福音診療所
pp.1060-1061
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922396
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群馬大学医学部内の聖書研究会が母体となって組織されている群羊会は,アフガン難民の救済活動などを積極的に行なっているが,無医地区における医療伝導を活動の柱にしており,1973年に埼玉県北本市に福音診療所を,81年には南福音診療所を開設(現在,アフガン難民救済の事務局もここに置かれている).内科,小児科,耳鼻科,産婦人科を診療する有床診療所(19床)として地域の医療ニードに応えている.この群羊会診療所では,現在,診療所に勤務する子供を持つ職員の求めに応じて,南福音診療所に併設されている施設で,24時間保育が行なわれている.施設開設までのいきさつは,本号の〈PROFILE〉(p.1113)に詳しいので,ここでは省略するが,現在4人の専任職員がシフトを組んで,14人の子供の保育をしている.職員の子供は母親の勤務表に基づいて預ることになり,夜勤に入る職員の子供には24時間保育がされることになる.
預かる対象はパートの人を含めて職員の子供が原則だが,外部の子供を預かることもある.職員の場合は,おやつ代(100円)と食事代(実費,1食240円)以外は一切無料.食事は弁当持ち込みでもよい,どんな場合でも親が安心して働けるようにが運営の基本なので,施設の方が強制するものは何もなく,なるべく自由にしている.だから,家に子供の面倒を見る人がいる場合でも預かることがよくある.
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