資格制度の重要性について

　●保助看法によれば．「看護婦でなければ傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話または診療の補助を業としてはならない」（第31条，第5条，第7条）．これに違反した場合には罰則がある（第43条）．

　保助看法の制定について，元厚生省医務局看護参事官金子光氏は次のように記している．「国民保健の向上のために，医療内容の向上のために，そして看護事業の向上のために，結論からいえば，『思いきって実施してよかった』の一語につきましょう．『高等学校卒業者を入学資格にして，果して希望者があるか』との疑義，『看護婦にそんな高等教育が必要なのか』といった批判，『年齢がいたずらに高くなって，結婚適令期となり，就業期間が短くなるのは不経済ではないか』等々数多くの批判や反論をきかせられながら，教養ある看護婦の必要性を固く信じてとに角，真剣勝負のつもりで出発しました」（金子光著，保助看法の解説，3p）．