バイタルサイン・4
脈拍[3]—不整脈の見分け方と考え方・1
道場 信孝
1
1ライフプランニングセンター
pp.676-677
発行日 1980年7月1日
Published Date 1980/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918991
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脈拍の所見の中でも調律の異常(不整脈)は重要な部分を占めています。まず脈の触診によってその存在が知られ,心臓の聴診や心電図によって確実に診断されます.調律の異常を頻脈,徐脈,そしてその他の調律異常に分けてみましょう.
頻脈と徐脈における鑑別の要点を表1,2に示します。洞性頻脈以外は開始や終末が急激で,問診によっても正確に知ることができます。脈は規則的か不規則か,また脈の強さが一定か不定かによって,おおよそ頻脈の状態が鑑別されますが,頸動脈洞マッサージはしばしば診断にも治療にも有用です.しかしこれは正しく行われなければ奏効しません.図1,写真1にこの方法を示します。発作性上室性頻脈はこの方法によってしばしば有効に停止します(図2).
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