医学と看護
頭部外傷—交通事故を中心に
平井 秀幸
1
1神奈川県交通救急センター済生会神奈川県病院脳神経外科
pp.37-41
発行日 1969年5月1日
Published Date 1969/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917588
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はじめに
現代の交通産業の飛躍的発展と交通網の繁雑化は,交通事故の増加と多くの死傷者の発生をみるに至った。これに対して,いろいろの機会に,各種の機関において,安全対策が論議されている。しかし,現状においては多くの交通事故が起こっており,年間1万2千人もの死亡者があり,42万という患者が発生している状況である。そこで,交通安全対策に万全の努力をするとともに,患者の処置についても最善を期することが必要となってくる。
交通外傷患者についての対策は迅速な救急処置,専門家による適切治療,つづいて,適確なリハビリテーション,これらの一連の事項が行なわれることであろう。なかでも最も重要で緊急を要する救急医療に関して,最近,政府各地方自治体は,その対策を討議実施している。神奈川県交通救急センターは,昭和40年8月,神奈川県当局の英断によって済生会神奈川県病院に併設された。
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