東洋医学のはなし・4
どんな病気が漢方の適応だろうか(2)
桑木 崇秀
1
1北里研究所付属東洋医学総合研究所臨床研究部
pp.521-524
発行日 1975年5月1日
Published Date 1975/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917253
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慢性胃炎と常習性便秘
慢性胃炎で病院で薬をもらっているがはっきりしないという人は案外に多い.胃潰瘍も緊急手術を要するような人は別として,治ったりできたり,再発を繰り返している人は決して少なくない.そのような人に漢方薬は副作用もなく,しばしば偉効を奏するものである.ことに胃アトニーのような体質的欠陥と関係の深い疾患は,漢方薬の一番の適応症といってよいかもしれない.
漢方薬は体質と症状(いわゆる‘証’)によって薬を選ぶのであるから,まず証を決めねばならないが,証の決め方は既に述べたからここでは省略する.
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