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ナイチンゲールゆかりの地を訪ねて・2
柴田 寿子
1,2
,
Lea Hurst
1東京女子医科大学高等看護学校
2看護短期大学
pp.1006-1010
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916728
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Lea Hurstとナイチンゲール
リー・ハースト荘は,フローレンス・ナイチンゲールの育った家である.彼女の両親は,結婚と同時に外国生活を送り,1819年にナポリで姉が生まれ,翌1820年にフローレンスが生まれたが,フローレンスが1歳になったとき,外国での生活が3年になったので,故国に帰ることになり,それに先だって父は,リー・ハーストを建てた.父は大伯父ピーターからダービシャーにあるリー・ホールの地所を受け継いでいたが,家族を受け入れるにはリー・ホールは狭いと思われたので,彼自身の設計で,ばく然としたゴシック風の外観をもった堂々とした石造りの館を建て,リー・ハーストと名づけた.高台にあって,見晴らしがよく,美しい庭園をもった,寝室が15もある大きい館であった.フローレンスは5歳まではリー・ハーストで育った.
1825年に南イングランドのハンプシャーにエンブリーパーク荘を買い取ってからは,前述したように一家の生活は,夏はリー・ハーストで過ごし,春秋の社交シーズンはロンドンで,他はエンブリーで過ごすことが習慣となっていた.
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