カラーグラビア 彩色医療図絵
日本最初の解剖図
石原 明
1
1横浜市立大学医学部
pp.5
発行日 1971年9月1日
Published Date 1971/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916110
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わが国ではじめて医学研究の目的で人体解剖が行なわれたのは宝歴4年(1754)、今から217年前のことである。宮中の医官でもあった山脇東洋(1705〜1762)が門人らとともに京部の六角刑場で実視した時門人が描いて東洋自ら説明を加えたのがこの図で、解剖記録とともに5年後に出版された。東洋はこの解剖の時オランダの解剖図と見くらべ、実証の尊さを痛感した。半年後、この解剖に立会った小杉玄適が江戸に行き、友人の杉川玄白にその模様を語ったのが「解体新書」翻訳のきっかけとなった。
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