コンピュートロジー・2 コンピュータ的世界についてのやさしい解説
コンピュータの生いたちを探る
松平 誠
1
1立教大学
pp.58-59
発行日 1970年5月1日
Published Date 1970/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914876
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計算をおこなう機械ということならば,17世紀にパスカルが歯車をつかって,10桁までのたし算をするものを発明している。つづいて,ライプニッツが,かけ算,わり算までできる計算機を完成している。けっして目新しいものではない。
しかし,3世紀にわたる計算機の歴史のなかで,とくに目をとめてみたいのは,19世紀にイギリスの数学者,チャールズ・バベジがつくった機械である。どこが目を引くかというと,それまでの機械がみな今日の簡単な加算機と同じように,人間が手順をひとつひとつ追って,計算の指示をしていくやり方だったのを,根本からひっくり返してしまったことである。
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