特集 白衣
白衣の世界に革命を—ファッション・デザインの観点から
本誌編集室
,
日本ユニホームセンター
pp.26-31
発行日 1970年4月1日
Published Date 1970/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914832
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
誠実にして清楚な看護の仕事,そのシンボルとしての白衣—このように一般に形容される白衣のイメージは,少なくとも二つの表裏一体の意味を表現する。ひとつは看護の仕事のもつきびしい専門性,あるいは尊さというものの文字通りの表現である。同時にこれを高ずることによって,看護をひとつの牢固とした特殊社会に仕立て上げようとする,イメージ操作としての白衣。いずれにしろ,このように確固として歴史的存在になりえたユニフォームというのも稀なのである。
こうした重みのある存在だけに,人は白衣を着るのではなく,白衣に着られかねない。白衣に着られてしまってはならないとするのがこの特集全体の意図ではあるが,ここではファッション・デザインなるものの視点から,白衣ないしは“白の世界”に大胆に切りこんでみようというのである。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.