新春 看護の潮
新春座談会 明日の看護をめざして—次代のホープ大いに語る
渡辺 もとえ
1
,
鈴木 孝義
2
,
浅川 惠子
3
,
岩崎 由莉子
4
,
疋田 エミ
5
,
松田 美代
6
1都立保助学院
2都立松沢病院
3杉並組合病院
4慈恵医大付属高看学院
5国立がんセンター
6中央鉄道病院
pp.26-32
発行日 1967年1月1日
Published Date 1967/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912993
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◇こうして看護の道に入った◇
司会(渡辺) いま働いていらっしやるところの紹介をしながら,問題点を出していただき,新春放談としたいと思います。固くならないで,フリーな気持で,なにが問題であるのか,自分たちが働いている分野で,どんなことが問題なのかを話していただきたいと思うのです。それからだんだん話を拡げていって,どうしたらいいか,将来はどうあったらいいかというところまで,お話し合いいただきたいと思います。
鈴木 私は岩手医科大学付属高等看護学校を3年前に出て,すぐ都立松沢病院に勤務しました。私がなぜ看護を志したかというと,人間に対ずる興味を非常に持ったのですね。人間ていったいなんだろうかとしきりに考えた時期があります。それで,普通の人間を知る前に,異常な人間というのはどういうものなんだろうかということを考えたら,人間というものがいくらかでもわかるんじゃないか,そういう興味があったのです。それから,私,いまは丈夫ですけれども,前はしょっちゅう病気ばかりしていたので,病める人にいくらかでも力になってあげられたらという気持もあります。いま勤めていて感じますのは,わたしの場合病院が地方公営企業法の一部適用だといって,なにかもうけ本位の方向に病院の運営がもっていかれて,それが看護のいろいろな面に非常にしわ寄せがきているという気がします。
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