講座
胸部外科の手術後の注意
加納 保之
1
,
濱野 三吾
1
1慶応義塾大学
pp.6-10
発行日 1954年9月15日
Published Date 1954/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909630
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はじめに
最近胸部外科が著明に進歩し,日常多くの胸部外科手術が行われるようになつた。胸部外科といつても実に多くの手術があるが,主として肺結核に関する手術について主要な注意をのべる。肺結核の手術は種々あるが,胸壁だけの手術,例えば胸廓成形術及び胸壁内の手術,例えば肺切除術にわけられるのであり,若干異るがここでは両者について同時にのべることにする。
胸部手術に際して最も大きな影響を受けるのは循環系及び呼吸系であり,その障害は相互に関聯してときに致命的な結果を招くものであり,術後に起り得る障害に対して予防的処置を行い,又危険な徴候を理解して早期に発見するよう努力しなければならない。
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