ナイチンゲール賞に輝く半生—杉山りつ子さんをお尋ねして

　ナイチンゲール賞受賞者決定の日，受賞者の1人，杉山りつ子さんを日赤におたずね致しました。この日いつもと變らず勤務にお忙しい杉山さんは丁度廊下で事務の方と何か打合せの最中でした。しばらくの後，私はバラの花の美しい小じんまりしたお部屋に通されました。何よりもまずお祝を申上げると，「私などとても賞をいたゞけるとは思つておりませんでした。小野さんなどフィリッピンの食糧もないような所で本當に御苦勞なさつた方です。私は何も，」といわれました。「今日は朝から祝電がどんどんとゞいて，それもデンワの電報なので差出人がわからなくて，お禮を出すのに困つてしまいます」と嬉しい悲鳴。お部屋のバラも，今朝早速お祝いにとゞけられたとのことでした。

　ナイチンゲール賞に輝く杉山さんは，いつ頃から，どんな事から看護婦を志望なさつたのでしよう。以下杉山さんのteen ageのお話をお聞きしました。