特集 性暴力被害者の支援—看護婦だからできること
性暴力被害者を援助する人自身のケア
笹川 真紀子
1
,
小西 聖子
2
1武蔵野女子大学心理臨床センター
2武蔵野女子大学人間関係学部
pp.1021-1024
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903849
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はじめに
医療スタッフは,患者がどのような状況にあっても冷静に対処する訓練を受けている.しかし,通常の生活では一生に何度も遭遇しないような出来事やその結果に,日常業務としてかかわり続けていれば,医療スタッフにもさまざまな影響が及ぼされても不思議ではない.受傷時の悲惨な状況を見聞きしたり,冷静さを失った患者や付添人たちから罵倒されたり,必死に努力しても医療スタッフの努力が報われない結果が待っていたり,といったことも起こるだろう.常に冷静であるということはこのようなことが医療スタッフに影響を与えるということを否認することではないのである.
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