連載 『ケア学』の新地平 広井良典のケアをめぐる交話・3
ケアとコミュニティ
広井 良典
1
,
古村 伸宏
2
1千葉大学法経学部
2日本労働者協同組合連合会事務局
pp.290-293
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100706
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ワーカズコープが「ケア」に至るまで
広井 本日は,日本のワーカーズコープを統括する日本労働者協同組合連合会(以下,労協連)の古村さんにお越しいただきました.「ワーカーズコープ」という言葉は読者の多くにとって初めてかもしれませんが,まずは,労協連の性格と歩みをご紹介いただけますか.
古村 日本のワーカーズコープ組織の1つであるわれわれ労協連は,1971年に失業中の中高年層によってその前身が創設されました.この頃,戦後以降続いていた国の失業対策事業が打ち切られる流れが強まり,失業当事者みずからが集まって,公的な就労保障を求める運動と,自治体からの委託事業を受けるなどみずから就労を確保する目的で発足したのです.
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