連載 DV被害者に看護師ができること・4
ケア提供の障害となるもの
友田 尋子
1
1大阪市立大学医学部看護学科
pp.827-831
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100516
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DVの被害者は通常,暴力を受けて治療を必要とする状態であっても,医療機関を訪れることが少ない.それは,被害者が我慢していたり,大丈夫だろうと自分で判断をしたり,加害者から受診を妨げられたりすることが多いからである.
医療機関は,患者として訪れる被害者がパートナーから受けている暴力を見つけ出し,予防的に介入することができる唯一の救済機関かもしれない.しかし,その医療機関でさえ,さまざまな要因に阻まれ,パートナーによる暴力を見つけ出し介入することは,容易ではない.
このような,DV被害者に必要なケアの提供を妨げる要因を,「Barriers to care(ケアの障害)」という.
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