招待席
グレートジャーニーで出会った医療―現代人の落し物を拾った旅を通して
関野 吉晴
1
1武蔵野美術大学文化人類学
pp.501-505
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100464
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――南米大陸最南端のナバリーノ島からタンザニアのラエトリまで,10年にわたって先住民を訪ねた「グレートジャーニー」を通し,関野さんが強く感じたことはなんでしょうか.
関野 人間ほどいろいろなところに適応し,住むことに成功した動物はいないということです.文化を持ち,環境に対応するために衣服・住居などを工夫したからこそ成功したんです.そして人間ほどあらゆるものを食べる種もない.普通,1つの種はだいたい同じものを食べますが,人間は民族によって違う.そうでなければここまで人類が広く分布することはなかったでしょうね.
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