今月のニュース診断
医師の自律と責任—日本医師会生命倫理懇談会報告書から
斎藤 有紀子
1
1明治大学法学部(法哲学・生命倫理)
pp.450-451
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901944
- 有料閲覧
- 文献概要
医師の良心
3月9日,日本医師会生命倫理懇談会(以下,生倫懇)は「高度医療技術とその制御についての報告書」(以下,報告書)をまとめた。同会は,96年8月から10回の審議を重ね,臓器移植,遺伝子診断・治療,人工的生殖技術,ヒト・ゲノム解析,過度の延命処置について,その「意味」「問題」「制御」について検討してきた。
なかでも主眼はその「制御」にある。報告書は5項目にわたって検討する。1)法による制御,2)職能(医師)集団による制御,3)経済面からの制御,4)社会の要望による制御,5)医師・研究者個人の判断に基づく制御。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.