特別寄稿
努責といきみ(上)—2段努責法のすすめ
橋本 明
1,2
1橋本産婦人科クリニック
2前:東京警察病院産婦人科
pp.1022-1028
発行日 1996年12月25日
Published Date 1996/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901609
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はじめに
ラマーズ法が日本に紹介されてから20年近くが経過した。ラマーズ法や自然分娩志向が広く浸透し,さらに全国的な少産化傾向や高度経済発展に伴う社会環境の著しい変化などによって,妊婦やその家族のみならず産科医や助産婦にまで出産に対する意識の変革がもたらされてきた。女性の意識の変革や夫立ち会い分娩の普及,マタニティ雑誌の出現などで産婦が主体性を持った出産が求められるようになった。
そしていきまないお産が,ラマーズ法を学んだ助産婦を中心に多数の熱心な助産婦に受け入れられ,新しい試みや工夫が取り入れられながら発展してきている。いきまないお産が一般的になると,あの「ヒッヒーフー」といったような独特な呼吸法も,何の疑問も持たれない見慣れたものになってしまったようである。
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