特集 難産のとらえ方と対応
自然分娩と難産
井上 裕美
1
1湘南鎌倉総合病院産婦人科
pp.372-375
発行日 1996年5月25日
Published Date 1996/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901468
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これまでの難産に対する見解
難産(英語でdystocia=difficult labor)とは有名な『ウイリアムズの産科書』(1993年)によると,陣痛開始から分娩に至るまでの異常なゆっくりした進行に特徴づけられ,現代の最も一般的な帝王切開術の適応として最初の帝王切開の43%をも占めると報告されています1)。
難産の定義(分娩進行の異常)は一見単純そうですが,その内容は大変複雑で,しかもその定義にある分娩進行の異常とはなにかという質問にいまだ世界的にも一致した見解は得られていません。
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