連載 とらうべ
「出生証明書」に助産婦が署名することから
佐々木 百合子
1
1東京都教職員互助会三楽病院産科
pp.267
発行日 1995年4月25日
Published Date 1995/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901217
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1995年1月1日から,出生証明書の内容が一部改定されました。この改定を機に,当三楽病院では産科部長と話しあい,1月1日からの出生証明書は直接介助をした助産婦が署名,捺印をすることにしました。全国の助産婦の皆さんのなかには「何を今さら」と言われる方も多いことでしょう。でも,「それはすごい」と言ってくださる方も同じくらい多いのではないでしょうか。
確かに出生証明書の「記入の注意」には,「この出生証明書の作成者の順序は,この出生の立会者が例えば医師・助産婦ともに立ち会った場合には医師が書くように」とあります。現在の出産は99%が施設内であり,うち助産院が1%弱とすると,ほとんどの助産婦が病院・診療所に勤務し,医師と共働しています。結果,署名捺印は医師であることが当然とされています。さらに,その責任上ということで,産科部長や病院長の名前であることが一般的です。
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