特別寄稿
英国の新しい助産システム“Team Midwifery”
鈴井 江三子
pp.230-236
発行日 1995年3月25日
Published Date 1995/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901210
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はじめに
私がイギリスに来たのは,桜の蕾がほころびかけた1994年4月初旬である。渡英の目的は,イギリスで1993年からスタートしたばかりの助産学修士コースに入学するためだ。入学するには,助産婦の資格,経験と学士号を持っていることが条件であり,海外の助産婦にも門戸を開いている,世界でも新しいコースである。
語学が不十分な私は,9月からの新学期に向けてひたすら英語の勉強をすべくイギリスに渡り,日々浴びるほどの英語を味わうことにした。そんな生活の中で,医学用語を早く覚えたかったのと,イギリスでの母子保健の実際が学びたくて,地域の病院研修を希望した。研修をアレンジしてくれたのは4月から通っている英語学校のマネージャーだ(私がイギリスを好きな理由の1つに,学びたい人には両手を広げてくれるところがある。駄目もとでぶつかっていけば,道は広がっていくのだ)。
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