今月の話題
第1回SMC方式全国大会報告
野里 玉枝
1
1諏訪マタニティークリニック
pp.846-852
発行日 1989年10月25日
Published Date 1989/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207707
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はじめに
母乳育児とそのための指導の大切さが再認識され,そして母乳率の上昇のために,1975年頃から普及した桶谷式治療手技の果たした効果には多大なものがあります。しかし,その手技の難解さと同時にそれに付随する指導内容には,各方面,特に小児科領域から多くの問題点を指摘されることとなりました。そうした背景から,母乳育児指導の軌道修正がなされ,当諏訪マタニティークリニックにおいて藤森式が考案され,自立育児へ向けて乳房の自己管理という流れができたのです。それから更にSMC(self mamma-control:自己乳房管理)方式として新たにシステムが誕生したのは1984年,今から5年前のことです。
そして,SMC方式研究会が昨年結成され,去る5月27日,28日の2日間にわたり,第1回SMC方式研究全国大会が,発祥地ともいうべき諏訪において開催されました。参加者は予想以上の250名近い人数となり,北は北海道,南は鹿児島の全国各地から,助産婦,保健婦,看護婦をはじめとして医師や関連領域の方々の参加を得ることができました。
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