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切り抜き帖
中嶋 真澄
pp.1048-1049
発行日 1986年12月25日
Published Date 1986/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207016
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おなかのなかの赤ちゃんが男か女かを,妊娠初期に遺伝子をチェックして直接判定する方法を東京医科大生化学教室の長井光三講師らが開発した.この方法は羊水に浮遊する細胞や胎児のじゅう毛組織を極く微量採り,男に特有の遺伝子の有無を調べるというもの.染色体を分析する従来の方法よりはるかに簡便で確実.これまでに約三十例の胎児に試みて精度を確認している.この判定法は血友病胎児の出産予防などに活用していくということだが,一般の開業医でも手軽に扱えるよう改良するのも容易な技術で,「男女選別などへの乱用が心配」との声もある.
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