連載 産科臨床検査の実際・11
超音波検査の原理と応用
石井 明治
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.923-926
発行日 1985年11月25日
Published Date 1985/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206753
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1949年,オーストリアのデュシィックによって,超音波が初めて医学診断に応用されて以来,臨床診断のための超音波断層装置がよく使用ざれるようになった(表1).また,従来の手動式から1秒間に10〜30枚程度の断層像を得ることのできる高速電子走査方式の超音波断層装置が出現してその利用度はますます高まっており,特に産科領域では妊娠・胎児・胎盤などの診断に不可欠なものとなっている.
超音波断層検査が産科領域で頻繁に利用される理由としては,①超音波がX線のように胎児に悪影響をおよぼさないこと,②超音波によって胎児の内部構造や胎盤像を明瞭に描写できる特徴をもっていること,などがあげられる.
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